「こうすれば勝負に勝てる」の決定版!
この記事が答えです。
細かい動きのアドバイスはたくさんありますが、根本的に勝負の勝ち方を教えてくれる人はあまりいないと思いませんか?
この記事では、剣道の勝負を根本から説明してみます!
結論から言います。剣道の勝負は、相手の心に迷い・恐怖の感情を抱かせ、その瞬間を的確に捉えることができた方の勝ちです。
あなたが過去に完敗したなと感じる試合を思い出してみてください。
その時、あなたの心と相手選手の心、どちらがより迷い、恐怖していたと思いますか?
逆に、あなたが過去に完勝したなと感じる試合を思い出してみてください。
その時、あなたの心は相手より、迷い、恐怖していたと思いますか?
いかがでしょうか。
よほどのことが無い限り、迷い、恐怖している人が、平常心の相手に勝つことは無いはずです。
それは、初心者と経験者のように圧倒的な実力差がある場合でも、同じくらいの実力同士の勝負でも、同じことです。
※上級者同士の勝負になるほど、心の隙が生まれる時間が短くなり、最終的には一瞬の心の隙を付き合う勝負となります。
では、何をすれば相手の心を迷わせ、恐怖させることができるのでしょうか?
ここで初めて、「攻め」が必要になるのです。
「攻め」は、それっぽく動いたり、適当に相手の様子を伺うためのものではありません。 「攻め」は、相手を迷わせ、恐怖させることで相手の精神状態を崩すためにするのです。
では、「攻め」とは具体的に何をすれば良いのでしょうか?
相手を迷わせるためにまず最初に思いつく攻めは、フェイントだと思います。小手を打つフリをしてから面を打つ。面を打つフリをして、小手を打つ、というものです。
しかしここでは、単純なフェイントより有効な、相手を迷わせる「攻め」をご紹介します。
それは、小手、面、胴、突きの最初のモーションを同じにするというものです。
あなたが動き始めたとき、相手はあなたがどこを打ってくるか分からないので、迷います。例えば友だちが急に無口になると、何を考えてるか分からずこちらが迷ってしまうように、何が起きるか分からない中、危機が迫っていると感じるとき、人は迷うものです。
相手をそんな心理にしてしまえば、あとはあなたが打たなくとも、打ち始めのモーションだけで、相手の心が揺さぶられ、体勢が崩れたり、動けなくなってしまいます。
あとは、相手の体勢が崩れ、隙ができた部位を打てばあなたの勝ちです。
全ての打突を、一本になるように打つことが効果的です。
剣道の試合では、基本的に緊張しますし、相手に打たれるのが怖いですし、相手の竹刀が自分に突っかかって痛い思いをするんじゃないかと思うと、中々思いっきり打てませんよね。
ですから試合中に打つ全打突のうち、当たったら一本になっている打ちの割合は3割くらい、という人が実際のところ多いのではないでしょうか。
しかし逆に、もし全ての打ちが一本になりそうな対戦相手がきたら、恐ろしいですよね。それをあなたがすれば良いのです。
たとえ防御されたとしても、威力のある打ちだけを打つ。そうしていると、相手は恐怖を感じ、うかつに打ちにいけなくなります。それは、あなたが相手を圧倒していることになります。
そうなれば、相手は焦り、体勢を崩しやすくなりますので、そこを的確に打てば勝てるのです。
他にも、相手を迷わせ、恐怖させる方法は多くあります。
まさかここでは打たないだろうというタイミングで打ってみたりと、作戦は様々です。
「攻め」の目的が、相手の心を崩すことだと理解できれば、どのような「攻め」が有効か、自分で考えられるようになります。
ぜひ皆さんも自分なりの「攻め」を考えてみてください!
いかがでしょうか。
剣道の勝負が、心・精神の崩し合いであることをご理解いただけたでしょうか。
それでは最後に、剣道の試合における心の勝負が、相対的な勝負であることをお伝えしたいと思います。
剣道の勝負では、あなたの心が焦りや緊張などでどんなに乱れていようと、相手の方がそれより乱れていれば、あなたはその勝負に勝つことができます。
何故なら、あなたの方が相手より落ち着いていれば、相手と冷静に向き合えるだけの心の余裕が、あなたの方があるということになり、出ばなの機会、居着きの機会などを、相手より的確に見極めることができるからです。
防御においても、心に余裕がある方が、相手の打突に早い段階で対処することができ、一本を打たれるリスクが小さくなります。
つまり、たとえあなたが緊張していたとしても、相手よりちょっぴりでも心が安定していれば、それで良いのです。
ですから、剣道の試合では、相手より平常心、ということを意識してください。その上で、勝負にいく時には、一撃で相手を沈めるくらいの気持ちで、捨て身で、死ぬ気で、飛び込むのです。
これが剣道の心構えであり、基本理念である、人間形成の道に通じているのだと思います。
ぜひお試しください!