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剣道で強い打ちを打つには素振り1日300本!


「お前は打ちが弱い」


中学生の時、先生にそう言われてはよく落ち込んだものです。


確かに当時、相手より早く打つことが何より大事だと考えて、打ちの強さといったら、相手の面を触る程度のものでした。


しかし今は、誰からも、「お前の打ちは全部一本になりそうだから怖い」と言われるほど、しっかりとした打ちを打てるようになりました。


この記事では、どうやって強い打ちを早く打てるようになったか、お伝えしていきたいと思います。



ー目次ー

ーCONTENTSー


とにかく素振りが一番


結論から言うと、


強い打ちを手に入れるための方法で、素振りに勝るものはありません。

もしあなたが打ちの弱さで悩んでいるのであれば、毎日300本の素振りを1年続けるだけで、あなたの悩みは解決します。


これは全く大げさな話ではありません。


素振りを300本もするなんて時間もかかって大変そうですが、ゆっくり振れば体力はあまり使いませんし、20分もあれば300本の素振りは終わります。事実、私は高校生の時にこの習慣を続け、打ちの弱さは解決されました。


ですから、もし本気で悩んでいるのであれば、ここで記事を読むのを止めて、素振りを今すぐ始めるのが最も早道です。






素振りをするときに気を付けるべき点はコレにつきます。


1本1本、今あなたにできる最高の素振りをしてください。


漠然とした素振りでも、何百本もやっていれば自然と打ちは強くなるでしょう。


しかし、そこで癖がついてしまうと後で直すのが大変になります。


素振りをするとき、右手に力が入っていないか、背筋をうまく使えているか、相手の眉間あたりまで竹刀を振り下ろせているか、今まで先生に注意されたことや自分で思い浮かぶ理想の面打ちを思い出しながらする素振りを100回以上繰り返す効果は絶大です。


そんな素振りが出来た次の日の稽古は、きっと少し打ちが強くなっていることでしょう。



全日本選手権の選手は大きく早く打っている!?


全日本選手権の映像で衝撃的だったことがあります。


それは、全国で活躍する選手の打ちをスローモーション動画で確認すると、自分が想像していた以上に大きく竹刀を動かして打っていたことです。


こんなに大きく打ってるのに、あんなに速く打てるのかと、当時はとても驚きました。


ここで、強い打突の打ちのコツをお伝えします。


小さい打ちは、大きい打ちの形を変えないままコンパクトにしたもの


全国レベルの試合をスロー動画で見て気付いたのです。


強い選手は竹刀の先っぽで魔法のように強い打ちを生み出しているのではなく、あくまで大きい打ちをコンパクトに鋭く打っているのが、小さい打ちに見えているだけだ、と。


大きい面打ちと小さい面打ち、この2つを別々に切り離して、小さい面打ちをとにかく早く打とうとしている人には、一本になる強い打ちは打てません


小さい打ちを強く打ちたいのであれば、まず大きい打ちを打ってみてください。そしたら、次にその打ちを、もう少し振りかぶりを小さくして打ってみてください。ここでポイントとなるのが、振りかぶりを小さくしても、打撃の威力を変えないということです。


それが出来たら、次はその振りかぶりをもう一段階小さくします。


そうして、大きく振りかぶって打ち始めた当初の打突力を維持できる最小限の面打ちが、あなたにとってベストの小さい面です。


ここで、こう不安に感じる人もいるのではないでしょうか


こんな手元を上げる打ち方をしていたら、出小手を打たれちゃうよ。と。


そう疑問に感じる人は、全国大会で優勝している選手の面打ちをスローモーションで見てみてくだい。全国のトップに位置するそれらの選手は、あなたが想像するような手元が全く上がらない面を打っているでしょうか?


そんなことはありません。


確かにコンパクトで速い面打ちを打っていますが、手元は上がっているはずです。その上で、完璧な面を打ち込んでいるのです。


ではなぜそれらの選手は手元が上がっているのに出小手を打たれず相手の面を打てているのでしょうか。


それは、相手が出小手を捉えられない瞬間を見極めて面を打てているからです。


これは、「打つべき機会」を的確に捉えているということになるのですが、こちらについては以下のリンクから確認してみてください。


「打つべき機会=相手の防御が弱まる機会」 ページへGO!

Jump to "Moment of Chance":When the opponent forget about guard.

「打つべき機会」で相手を上回ることさえできれば、多少手元が上がっていたとしても、あなたは出小手を打たれることなく、相手に対して強い打突を打って勝つことができるので、打ちの強さより早さを優先させる必要は無いのです。


弱い打ちでは、いくら相手の面に触れたとしても中々一本にすることができません。


打つべき機会で強く打つ。これが肝心です。


素振りのコツは「遠心力+少しの加速」



それではここで、私が大学生時代にようやく気が付いた、美しい素振りをするためのコツをお伝えしましょう。


それは、竹刀を遠心力で振り、腕は脱力するということです。


突然ですが、ヨーヨーを思い出してみてください。



ヨーヨーがぶら下がっている紐の端を持って、グルグルと振り回すとします。


その時に、腕の力は必要ですか?


振り回す最初にはある程度腕の力を使いますが、一度紐の端を中心にヨーヨーが回り始めれば、あとは腕の力はほとんど使わず、上手に回転を加速させていけると思います。そして、そのヨーヨーをガラスのコップにぶつけでもすれば簡単に割ってしまえるほどの、破壊力を手にしているイメージも湧くでしょう。


逆に、焦って腕の力で振り回そうとすると、かえって紐がたるんで、うまく回転しないはずです。


棒の形をした竹刀でも、それは同じなのです。


竹刀で遠心力を使うイメージが湧かない人は、竹刀を逆さまに持ってみましょう。竹刀の先っぽを握って、腕の力を抜いて振り回すのです。
※周りに当たって壊れるモノが無いか確認してから試してください!


遠心力の中心はあなたの左手です。


遠心力を上手に使って竹刀を振るコツをつかむことができ、それを素振りで何百回と繰り返せば、自然に生まれる破壊力と伸びのある打突が打てるようになるでしょう。


力を入れて苦労して疲れながら竹刀を振ることが正義ではありません。


無駄な力を抜いて、自然のエネルギーの力を最大限引き出すことこそ、剣道の極意とも言えます。


あなたの力は、ヨーヨーの回転を加速させるように、竹刀の遠心力を加速させるために使うべきです。

ぜひ試してみてください!